目標タイムと現状について

目標は2時間30分切り

僕のトライアスロンのオリンピックディスタンス(OD)での当面の目標タイムは、2時間30分切りだ。

ロードバイクを購入した2014年に初めて出場した赤穂トライアスロンを2時間36分で完走した瞬間以来、10年間も同じことを言っているが、未だ達成できずにいる。

余談だが、目標を設定したときに自分の心の中で「2時間30分を切ったらTTバイクを買う」と誓ってしまったので、今でも2014年に8万円で買ったアルミのロードにDHバーをポン付けして乗っている。TTバイクでこの目標タイムを達成しても達成感は半減だろうな、という気持ちと、それでも早く切ってしまいたい、という気持ちが最近混在し始めている。

目標タイム達成のための各パートの配分は、後述するこれまでのレース結果などをもとに以下のように想定している。

  • SWIM 22〜23分(約1:30/100m)
  • BIKE 1時間10分(約34.3km/h)
  • RUN 50分(5:00/km)
  • 合計2時間25分+トランジション→総合2時間30分切り達成

トライアスロンでは大会ごとに各パートの実際の距離が若干異なっていたり、トランジションのタイムも会場レイアウト等によって変わってくる。そのためザックリとした設定になっているが、概ね上記のようなペースでレースを進められれば2時間30分切りという目標を達成できるものと考えている。

現状の実力

上記の赤穂トライアスロン以来、家庭や仕事の都合などによる休止期間を挟んでいるのでレース数は少ないが、これまでに出場した各大会での総合及びパートごとのタイムは平均して以下の通り。

  • SWIM 22〜23分
  • BIKE 1時間15分
  • RUN 50〜55分
  • 総合 2時間35分~2時間40分

トライアスロンを始めたばかりの頃は今よりも15kgほど体重が軽かったためRUNがこれより5分ほど速く、逆にまったくの初心者だったBIKEが5分ほど遅かったので、総合すると当時と今とではほとんどタイムが変わっていない。

BIKEとRUNは現状からそれぞれ5分ほどの短縮を目標にする一方でSWIMは現状維持なのは、僕が元々スイマーで、ここから更にSWIMを強化する場合の練習量のコスパが悪いから。SWIMを強化する時間・体力的な余裕があるなら、その分BIKEとRUNを強化した方が良いという方針。

目標達成のために、何をどれほど強化すればよいのか?

ここからが本題。

レースでの目標タイムは設定できても、トレーニングにおいては何を目安にすればよいのか? これがわからないと、ただ闇雲に足掻くだけのトレーニングになってしまう。

トレーニングの中で何ができるようになれば設定ペースで走れる実力がついたとみなせるのか、パートごとに具体的な指標と目標値を定めて練習に臨みたい。

SWIMは従来どおりでOK

SWIMは上述の通り一番の得意種目で、練習の中でどれくらい泳げていれば良いか、経験的に理解しているつもり。

何なら、暫くSWIMから離れていたとしても、BIKEやRUNで心肺機能さえ維持できていればレースのレベルに戻すのには1ヶ月半程度あれば十分だという自信もある。

具体的には、100mを1分30秒サイクル-1分20秒戻りで何本回せるか、というのを自分の中での指標にしている。僕の場合、経験的にはこれを7〜8本くらいできるようになれば、1500mを22〜23分で上がってこれるだけの泳力がついていると判断できる。

BIKEの指標はFTPを使う

BIKEの指標としては、やはりFTPを使うのが一番わかりやすくて良いだろうと思う。

僕のトレーニング環境はスマートローラーを使ったバーチャルライド(Zwiftからの亡命先を模索中)がメインになってくるので、その点でもFTPに注目するのが最も自然と考える。定期的なFTPテストも実施するが、FTP向上の自動検知機能によって最新の数値を確認できるのが便利で良い。

なお、SSTを使う方法もあるようだけど、自分のトレーニングやレースでデータ取りをした上でないと活用できないようなので、今回は不採用とした。

目標FTPは250W

では、FTPがいくつになればレースでも目標ペースで走れるとみなせるのか?

以下の手順で、到達すべきFTPの値を求めてみた。

目標スピードは35km/h

単純に、40kmを1時間10分で走る際のスピードとして計算。

35km/hを出すために必要なパワーは150W

35km/hで走るために必要なパワーは、自転車動力 計算器 – 自転車探検!で計算させてもらった。

各条件と併せて走行速度を入力すると、必要なパワーを計算してくれる。

確定している条件は正確に、そうでない条件は少し厳し目になるように設定した。「胴傾き角」は、最下部にリンクのある自転車の乗車姿勢 – 自転車探検!のページに以下のように記載されていたので、厳し目にして15°とした。

エアロバーを使ったトライアスロン車およびタイムトライアル車における乗車姿勢の胴角度は15°以下が一般的。

https://jitetan.com/position.html

計算の結果、僕の体格や諸条件を考慮すると35km/hで走るには148Wが必要とのことなので、僕がODのBIKEパートを1時間10分で走るためにレース中に出力すべきパワーは端数を切り上げて150Wであるとした。

レースで150Wを出すために必要なFTPは250W

それでは、ODのレースにおいてRUNパートへの影響まで考慮した上で150Wで走り切るためには、FTPは何W必要なのか?

これは個人の体質・特性などによっても変わってくるので、計算によって一意に求めることは難しい。

諸説ある中で、FTPの80〜90%(FTPをトライアスロンのレースで活かす方法)という説もあれば、60〜70%(トライアスリートのための超シンプル 「パワー」マネジメント)という説もある。

実際にはレース本番で測定した自分のデータをもとに考察すべきなのだろうが、あいにく十分なデータがないので、ここでも「より厳しい条件」として、FTPの60%がレースでの出力であると定めた。

上で求めた150WがFTPの60%であるとすると、到達すべきFTPは250Wとなる。

※同様の計算で、BIKEパートを1時間(40km/h)で走ろうとした場合、レースでの出力は約210W、目指すべきFTPは350Wとなる。今の僕には想像もできない数字。

RUNの指標の定め方が難しい

RUNでも、BIKEでやったのと同様に目標ペースから算出した何らかの指標を目指してトレーニングしたいところだが、こうした考え方で解説・紹介されているページを見つけることができなかった。(『The Triathlete’s Training Bible』は現在読み進めている途中なので、最後まで読み進めればこの辺のヒントが見つかるだろうか)

そこで、ODのRUNパートを50分以内で走れていた頃の練習データがGarmin Connectに残っているので、ひとまずはそれと同等の練習ができるようになれば良いのかな、などと考えている。

具体的には、ODのレースのRUNを4:50/km、スプリントだと4:10/kmくらいで走っていた頃に、練習では12km前後を4:40/km〜5:00/km、7kmを4:10/kmくらいのペースで走っていた記録が残っている。当時と比べて体重がかなり増えてしまったのでまったく同条件にはならないだろうけれど、到達すべき脚力としてこの辺りを目指していきたい。

まとめ

ODのレースで念願の2時間30分を切るためのレースプランは、以下。

  • SWIM 22〜23分(約1:30/100m)
  • BIKE 1時間10分(約34.3km/h)
  • RUN 50分(5:00/km)

そしてこれらを実現するために、練習でできるようになるべき指標は以下。

  • SWIM 「100mを1分30秒サイクル-1分20秒戻り」を7~8本回せるようになる
  • BIKE FTP250W(60%の出力で150Wで走れる目安)
  • RUN 12kmを4:40~5:00/km、7kmを4:10/kmで走れるようになる

トレーニング量を増やすことと体重を落とすこと(これらは共存する)が肝要なのだけど、これには時間の捻出がカギ。現在、徒歩部分も合わせると往復で4時間を通勤に費やしているし、組織の人員の関係で残業も増えており、時間の作り方が一番の課題。

9月から職場の近くで朝から泳げるジムに入会したので、それを利用してSWIMの最低限の練習時間は確保できている(週4×1600~2000m程度)し、普段よりも更に早く(5時過ぎ=始発から数本目)出ていくので確実に座れるから体も少しラクになった。早起き習慣にも慣れて仕事中に眠くなることもなくなったので、今後は夜にBIKEやRUNを入れていけるか、というところ。

来年2025年は複数のレースに出て自分の現在の実力を把握しなおすところから始めて、冬の強化を経て再来年2026年には2時間30分を切ることを目標にやっていきたい、というのが順当なところかと思うが、まずは減量から…。